概要

ナビゲーション用フレーズロジーとは、航空機の方向、進路、ナビゲーションを、ナビゲーションビーコンなどの固定ポイントを基準に記述するための標準化された無線通信を指します。この用語の理解は、特に計器飛行条件下で、パイロットと航空管制(ATC)の間の明確なコミュニケーションに不可欠です。

ヘディング

定義: 飛行機の鼻が向いているコンパスの方向を示し、磁気角度で表されます。
フォーマット: 常に三桁の数字で示されます(例:「ヘディング 090」=東向き)。

フレーズロジー:

  • 「ヘディングゼロナインゼロで飛行してください」
  • 「左旋回してヘディングトゥーセブンゼロ」

注意事項:

  • ヘディングは磁気であり、真の方位ではありません。
  • ほとんどの場合、10度単位に丸められます。
  • ATCが交通のベクトル指示に使用します。

ラジアル

定義: VOR(VHF全方向探知機)局から外向きに延びる線で、局からの方位(度数)で識別されます。
フォーマット: 常にVOR局からの参照で示され、局へは向かない。

フレーズロジー:

  • 「ウィーンVORからラジアル180に進んでください」
  • 「ラジアル240を横切ってください」

例: VORからのラジアル090は、ステーションの東側に位置し、そこから離れて飛行していることを意味します。

QDM と QDR

用語 意味 方向 用途
QDM 局への磁気ヘディング 「局に到達するにはどの方向に進むべきか?」 ビーコンへのナビゲーション
QDR 局からの磁気方位 「局からの自分の方位は?」 位置報告またはD/F誘導での復旧
  • QDMをリクエスト」 → 応答: 「QDM 123」 (ヘディング123で局に向かってください)
  • 「あなたのQDRは270です」 (局の西に位置しています)

ニーモニック:

  • QDM – 「ビーコンへ直行」
  • QDR – 「外向きの方向、ラジアル」

実用例

  • これらの用語は、GPSを使用しないナビゲーション、特にVORやDF(方向探知)局での作業において不可欠です。
  • フレーズロジーは、視界不良やIFR条件下での誤解を避けるために正確でなければなりません。